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間取り 2021.04.27

南向きの土地のメリットとデメリット

こんにちは。

「シンプルノート 鳥取スタジオ」です。

 

南向きの土地は、最も人気がある土地であり、かつ最も資産価値が高い土地であると考えられています。

 

その理由は、居住スペースに採光を確保しやすい間取りの自由度が高い道路から人目につきやすく防犯性が高い開放的な外観にしやすい、このようなことを考えられているからなのですが、これらは、南向きの土地を購入したら、確実にもたらされるメリットなのでしょうか?

 

例えば、南向きの土地に建つ家の多くは、その恩恵を享受するために、基本的に南側に居室を配置し、それぞれの部屋に大きな窓をつくっています。

 

しかし、これらは一見、南からの採光を確保しているように思いますが、その窓をカーテンで閉め切らざるを得ません。

 

なぜかと言うと、「外からの視線が気になる」からです。

 

また、直射日光が入ってくる場所が増えれば、家の中が暑くなりやすいし、テレビに光が反射して見にくいし、直射日光の中に含まれる紫外線で床や家具が焼けやすくもなってしまいます。

 

そして、こういった理由も合わさって、余計にカーテンを閉め切ったままにせざるを得ない、というわけです。

 

これでは、逆に家の中が薄暗くなってしまいます。

 

間取りの自由度は本当に高いのか?

 

また、南向きの土地を買う最大の理由は、居住スペースを南に確保しやすいからです。

 

となると、南に居住スペースを配置し、かつ南に配置した部屋の南面には大きな窓を設置することを前提として、間取りを決めていってしまいます。

 

つまり、南向きの土地を買った時点で、自ずとある程度間取りが決まってしまうということ言えます。

 

そう考えると、間取りの自由度も、本当は高いとは言えないのではないでしょうか。

 

わざわざ採光が確保しやすい南向きの土地を買ったのに、あえて南に居住スペースや窓をつくらないという選択肢をとることが出来るならば話は違ってくるのですが…。

 

防犯性は高くなるのか?

 

そして、南向きの土地は、南側に居住スペースをつくり、かつその南に大きな窓がある家が建つことから、ある意味、防犯性が高い家が出来上がります。

 

外から家の中が丸見えになるオープンな家になるからです。

 

しかし、こういったお家は、窓を見ただけで家の間取りが分かってしまうし、灯りをつけたままで寝るようにしないと、夜どの部屋を使っていて、どの部屋を使っていないかが、簡単に分かってしまいます。

 

また、プライバシーを確保するために、目隠しや塀などを庭につくってしまうと、せっかく丸見えになっていた庭を閉じてしまうことになり、逆に防犯性も悪くなってしまいます。

 

それゆえ、防犯性の高さを維持するためには、極端に言えば、プライバシーを犠牲にするのか、あるいは常時カーテンが閉まったままの薄暗い家に住み続けるのか、ということになります。

 

そして、どの部屋も夜ずっと電気をつけたまま暮らすようにしなければいけない、というわけです。

 

開放的な外観ってどういうこと?

 

空を眺めることが出来、家の中から庭や緑を眺めることが出来、かつ視覚的に空間の広がりが感じられる開放感たっぷりの室内をつくることが出来れば、毎日をとっても心地よく過ごしていただけると思います。

 

しかし、この空間をつくることと、外観が開放的であることは一切関係がありませんよね。

 

外観を開放的につくればつくるほど、外からの視線を防ぐためにカーテンが必要となり、家の中が薄暗くなってしまうからです。

 

それゆえ、空や外を見ることが出来るようにするためには、そもそもカーテンが必要のない窓をつくらないといけないのですが、実は、それをするのが一番難しいのが、この南向きの土地です。

 

ですから、南向きの土地を希望される方は、こういった点も考えながら土地選びを行うようにしていただきたいと思います。

 

個人的な意見ですが、南向きの土地が一番良いかと言うと一番だとは思っていません。

 

これまでにお伝えして南向きの土地以外の向きの良さも充分あるからです。

 

せっかく最も高い価格で購入したのですし、それを住みにくい家をつくってしまうのはとってももったいないですから…

 

それでは、、、また!(^^)!