家の基本的な考え方
こんにちは。
「シンプルノート 鳥取スタジオ」です。
前回ブログの最後にお伝えしたように、今回は50坪の土地で建てることの出来る、やや一般的ではないお家についての内容です。
想像しながら、読んで頂くとより、リアル感が伝わると思います。
土地の広さや形、環境などによってたとえ平屋が建てられる土地でも2階建てにせざるを得ない場合もありますが、それらの条件をかんがみて問題なく平屋が建てられるとしたら、弊社ではそうすべきだと考えています。
と言うのは、耐震性、耐久性、将来性、住みやすさ、コスト、これら全てが2階建てよりも優れているからです。
それゆえ、前回ご紹介させていただいた間口9m×奥行き18mの50坪の南向きの土地があったとしたら、平屋が建てられないかを考えてみてほしいと思っています。
この土地の一番の特徴は、南向きであるがゆえに、光を阻害されるものがないということです。
それを回避するために、南にリビングを配置し、そこに大きな窓をつくったとしても、そこは外から丸見えになってしまうため、前回でもお伝えしたようにカーテンでその光を遮断することになります。
結果、安定した光が入ってこなくなり、家の奥の方が薄暗くなってしまいます。
キッチンや洗面所といった北に配置されやすい場所です。
ましてや、平屋を建てるとなると、さらに建物が南北に細長くなるため、奥どころか中間付近にも光が届きにくくなり、余計にどんよりした家になってしまうかもしれません。
それゆえ、一般的には2階建てにし、かつ個室を全て2階につくることで、出来るだけ南の光を採り込むようにし、まんべんなく家全体を明るくしようとします。
また、50坪という土地で平屋を建てるには、家の面積を小さくする工夫もしなければいけません。
もちろん、住みやすさも開放感も一切失うことなく。
ですが、これも実は、明るさの確保と同じぐらい難しいため多くの住宅会社が、無難な2階建てを提案せざるを得ないというのが正直なところなのです。
✔︎鍵は、1つ1つをよく考えること
それらを踏まえた上で考えて頂きたいのは、「全てのを南向きにすべきである」という思い込みの様なものを一度置いておけれないかと言うことです。
果たして、本当にそうすべきなのでしょうか?
もちろん、玄関、お風呂、トイレ、収納といった場所には直射日光は必要ないかもしれませんが、では、寝室には直射日光が必要なのでしょうか?
寝室はその名の通り、寝るだけの部屋ですよね。
寝る時間や起きる時間を考えると、そこまで日光を重要視する必要はないのではないかと思います。
子供部屋に関しても、南向きの部屋にする必要はあるのでしょうか?
確かに、明るい光が入ってきた方が良いこともあると思います。
ですが、子供たちは日中ずっと部屋で過ごすか?と言うとそうではないですよね。
もしかしたら、ガンガン直射日光が射し込んでくる部屋で集中して勉強するのも難しいかもしれませんよね。
子供たちが家を出て行った後のことを少し考えてみてください。
例えば、収納として使うとしたらどうでしょう?
もちろん、これらの部屋は明るくあるべきなので、光はたっぷりと射し込むようにした方が良い場所ですが、玄関や水回り同様に南向きにこだわる必要はないと思いませんか?
そう考えると、本当にこの南からの日光を採り込みたい場所は、リビングダイニングキッチンと洗濯干場ぐらいではないでしょうか?
また、これらの場所は、直射日光を採り込みながらもプライバシーが担保されていることが必須条件となります。
外から丸見えになれば居心地が悪くなってしまい、結局カーテンが開けられなくなるからです。
洗濯物が丸見えになり、景観と防犯性の両方が悪くなってしまうからです。
それゆえ、こういったことを加味しながらプライバシーを担保しつつ、家全体が明るくなるように、また、家事動線もよくなるように間取りを考えていかなければいけません。
この考えに基づいて完成した“平屋”は、これら全てを実現しつつも、コストまで抑えることが実現出来ます。
また、平屋にすれば土地に無駄な余白が出来なくなり、その結果、外構工事費用もカットすることが出来ます。
ですから、始めにも言いましたが、どんな土地でもまずは平屋に出来ないかを基本に家づくりをしていただければと思っています。
もちろん、先程もお伝えしたように50坪で平屋を建てようとしたら家をコンパクトにすることも必要条件にはなりますが、それ以上に充実した家になると思いますよ。
それでは、、、!(^^)!