BLOG

デザイン 2021.07.31

ひかげとひなたの使い方

 

こんにちは。

「シンプルノート 鳥取スタジオ」です。

 

前回はこの土地の場合の、一般的に建てられる総2階建てのお家の間取りなどについてお伝えしました。

具体的には、南に建っている家のせいで、敷地の半分近くが日陰になってしまう約55坪の土地に建つ家です。

 

なぜそうなるかの理由は、日陰を避けて家を建てようとするからなのですが、この結果前回もお伝えしたような使いにくい家にもなりかねません。

明るくて開放的ではなく、その反対の薄暗く開放感もない家という感じです…。。

 

それゆえ、使いやすい家にするために、また明るく開放的な家にするためには、そもそも根本から改善する必要があります。

根本とは、日陰を避けて家を建てようとすること、ですね。

 

では、この土地で家を建てる場合、どのような間取りにすべきなのでしょうか?

 

一緒に考えていきましょう。

 

平屋という選択肢

 

まず、土地の広さが55坪あれば、条件が合えば平屋を建てることが出来るのですが、まず、その土地に平屋を建てる事が出来るかどうかを考えるべきです。

 

しかし、平屋にすれば、確実に日陰となる部分にまたがって家を建てることになるため、光の採り込み方を工夫することが何よりも重要です。

 

では、家全体を満遍なく明るくするためには、どのように採光を考えるべきなのでしょうか?

 

光の種類を知る

 

これを考えるにあたり、知っておくべきというか、棲み分けしておくべきことがあります。それは、光にも種類が2つあるということです。

「直射光」と「天空光」の2つです。

 

分かりやすく言うと、天空光とは北の窓から入ってくる光。

つまり直射光が入ってこないはずの北の窓が、1日中安定して明るいのは、この天空光が入ってきているからだということです。

 

そして、部屋の配置は、この2つのどちらの光を入れたいかによって変わってきます。

 

例えば、リビングダイニングは直射光をたっぷりと採り込みたい場所ですよね?

それゆえ、南からの光がたっぷりと入る位置にレイアウトしたいと考えます。

 

また、洗濯物を干すところにも、日光がたっぷり当たるようにしたいので、ここも南からの光が入る位置にレイアウトしたいですよね。

 

では、この2つの場所以外に関してはどうでしょうか?

明るくあるべきではあるものの、かといって絶対に南からの光が必要というわけではありませんよね?

 

“玄関、お風呂、トイレ、収納”これらはもちろんのこと、“寝室”だって、南からの光にこだわる必要はないかと思います。

 

これらを踏まえて、先ほど言った2つの光をうまく使い分けながら部屋を配置していけば、全ての部屋を満遍なく明るくつくることが出来るというわけです。

 

もちろん、せっかくの南からの光を殺してしまわないためには、間取りのつくり方に工夫が必要ですけどね。

 

平屋が無理な場合

 

そして、土地や要望の都合上、その土地に平屋がおさまらない場合は、2階部分をつくらざるを得ないのですが、この場合も、出来るだけ2階部分を小さくすべきと考えます。

 

2階を広くつくっても無駄にコストが上がるだけで、使いやすさが上がるわけじゃないからです。(←これは前回で説明しました)

 

なので、この土地で、どうしても2階をつくらないといけないとしたら、出来るだけ2階は小さくしてもらいたいと思います。

要するに、あくまでベースは平屋で考えるべきということです。

 

もちろん、このような家の建て方をすれば、居住性は格段に上がるものの、確実にコストは割高になるので、同時にコストを抑えるためのアイデアや工夫も必要にはなるのですが、それさえ出来ればありきたりの総2階建ての住まいに比べて、遥かに使いやすく、遥かに住みやすくなるでしょう。

 

そして、何より遥かに明るくて開放的な住まいが出来上がります。

 

誰もが、薄暗い家より明るくて開放的な家をマイホームには望まれると思います。

それを実現するためには、明るくて居住性が高い家が手に入れるためには、今回お伝えしたことを少し頭の片隅に置いて頂くと、より選択肢が増え、充実した家づくり計画が出来るのではないかと思います。

 

ぜひご参考に!

 

それでは、また(^^♪