大切な土地の選び方
こんにちは。
「シンプルノート 鳥取スタジオ」です。
突然の質問ですが、あなたが住みたいとお考えの地域でこのような分譲地があった場合、あなたならA・B・Cの中のどの土地を選ばれますか?
おそらく直感的には、AかBの土地がいいかなと思われると思います。
Cは家が南面に建っているため、日当たりが悪くなりそうなのに対し、AとBは道路が南面であるため、日当たりが良さそうですからね。
では、もう少し具体的に条件をつけてみると、どう考えますか?
南道路であるAとBは、土地の価格が坪あたり20万円とし、東道路であるCは、
土地の価格が坪あたり18万円だとしたら、どうでしょう?
AとBは、50坪×20万円=1000万円でCは、44坪×18万円=792万円
ということです。
同じ立地でありながら、200万円ほど金額に違いが出ますが、この条件が加わった場合、あなたはどちらを選ばれますか?
もちろんどちらが正解とかはありません。お客さまが色んな視点で考えられた上で納得する土地が一番だと思っています。
では、もう少し続けて考えてみましょう。
✔︎土地の考え方
まず、選ぶ上で出てくる考えとして、家は大きな買い物であり、やり直しがきかないこと。
また、200万円という価格差は、30年や35年といった長期で考えると、そう大きなものではないとも思ってしまうこと。があると思います。
この2つの理由から、出来ることなら日当たりが良い土地を買いたいと思うのがごく当たり前の感情です。
しかし、この分譲地の場合、土地購入に際してもう1つ考えなければいけない重要なポイントがあります。
それは、「ワンルームマンション」が、道路を挟んだ場所にあるということです。
しかも、図面には書いていませんが、このワンルームマンションは3階建て全24戸あるのですが、共用部分となる通路と玄関が全て北にあります。
つまり、AとBの土地は、目の前にあるワンルームマンションの窓から常に丸見えの環境にあるというわけです。
それゆえ、このAとBに家を建てる場合、日住み心地のいい家にするためには、
ワンルームマンションからの視線を遮断する必要があります。
もしかしたら、日当たりよりこの部分を気にする方もおられるかもしれませんよね。
そして、残念なのはせっかく南からの光をたっぷりと家の中に採り込める土地を買ったにもかかわらず、と思いも出来てしまうことです。
✔︎環境を無視して家を設計してしまうと・・・
例えば、南向きの土地の良さを活かして、南に出来るだけ多くの部屋を配置し、かつその南面に大きな窓をつくってしまったとしたら、一体どうでしょうか?
おそらく、その窓に付けたカーテンをずっと開けることが出来ないままで過ごすのではないでしょうか?
そして、そのため朝からずっと電気をつけたままで過ごさなくてはいけなくなってしまいます。
また、この土地でウッドデッキを庭に向かってつくった場合も、間違いなく使いやすいウッドデッキにはなりませんよね。
マンションの人からだけじゃなく、周囲の人からも常に丸見えになるからです。
こんな状況になってしまうのでは、せっかくより高いお金を出してまでして、この土地を買った意味がなくなってしまうと言っても過言ではないと個人的にも思います。
多くの方が、なぜか南向きが一番良い土地だと完全に信じ込んでしまっています。
しかし、現実は南向きの土地は最も設計が難しい土地でもあります。
日当たりが良いがゆえに、南に部屋や窓をつくらなければ勿体ないという
バイアスがかかってしまうからです。
ですから、単純に日当たりが良さそうだとか、みんなが良いと言うからという単純な理由でだけで、南向き重視の土地選びをしないように気を付けていただきたいと思います。
そのためには、周りの環境もしっかりと考慮しながら決めていくことが大切です。
では次回は、この分譲地のCのような日当たりが悪そうな土地についてお伝えしていきたいと思います。
さて、どんな家を建てることになるのでしょうか?
お楽しみに!