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大切な予算 2021.10.28

予算が上がる悪しき考え方

 

こんにちは。「シンプルノート 鳥取スタジオ」です。

前回の記事をご覧いただければ、実は、考え方や視点を変えるだけで、2階建てよりも平屋の方が、安く建てることが出来るということに、お気付きいただけたかなと思います。

とはいえ、その理屈は、2階建てよりも平屋の方が、面積が小さくなるからであり、そうなれば「坪単価」は平屋の方が高くなってしまうので、「坪単価」に重点を置いている方からすると、安いとは言えないかもしれません。

 

しかし、家を小さくすることは、坪単価は上がってしまうものの、建築コストはもちろん、それ以外の様々なコストも安くなるというメリットがあります。

つまり、家づくりの総予算をカットするためには、坪単価という指標に囚われないことをオススメさせていただいています。

まず、無駄がない小さな平屋を建てると、光熱費が安くなりますよね。

面積が小さくなった分、体積も小さくなるからです。

 

そして、同時に、家の中に温度差が生まれにくくなります。

廊下がなければ、空気の流れを分断する場所がなくなるため、部屋が小さくなった分、このリビングダイニングのエアコンの余熱が各部屋まで行き渡りやすいからです。

また、水回りスペースへも、余熱が行き渡りやすくなるということです。

 

そして、家の固定資産税も幾分安くなるのですが、この固定資産税と光熱費は、生涯ずっと払い続けていかないといけないので、長い目で見ると、その差は歴然としたものになると思います。

さらに、家を小さくすれば、その分、土地の面積も小さくすることが出来ます。

そして、それに伴って土地の固定資産税も安くなるし、敷地をいっぱいに使う平屋を建てるとなれば、以前も書きましたが、外構工事費用も安くすることが出来ますよね。

 

ここまででも、なかなかなメリットだと思いませんか?

住みだしてからのコストが安くなるというイメージを持ってもらえたのではないかと思います。

そして、まださらなるメリットがこの家にはあります。

 

それは、メンテナンスコストです。

家を長持ちさせるために欠かすことが出来ない外壁の塗り替えコストなどですね。

 

平屋はそもそも外壁面積が小さい上、家が小さくなる分さらに面積が小さくなるため、割高な足場費用もいらないですからね。

 

そして、やがて家が老朽化した時の改装工事も多少なりとも安くなります。

といっても、改装工事に関しては、水回りの入れ替えにかかる工事費用は同じなのでそこまで割安になるわけではなく、二階建ての家と同じです。

 

また、遠い将来この家を解体しなければいけなくなった場合も、やはり家が小さい分、安く工事してもらえるというメリットもあります。

これに関しても、そこまで大きく違うわけではないですが、要は、家を小さくすることで挙げられるコストは、こんなにもあると言うことを知っていただければと思います。

これとは、逆にはじめの話に戻りますが、“坪単価”にこだわって家を建てると、必然的に家は大きくなってしまいます。そうなると、家のコストが高くなってしまうのはもちろんのこと、光熱費も家の固定資産税も高くなります。

 

また、土地も広く必要になり、土地の固定資産税や外構工事費用も高くなります。

 

そして、家が大きくなった分、外壁の塗り替えコストも高くなるし、増改築コストや解体コストも高くなってしまいます。

 

また、家のイニシャルコストが高くなった分、借入額が増えていくため、支払利息まで高くなってしまいますしね。

 

いかがでしたでしょうか?

坪単価は施主にとって都合がいい指標ではなく、どちらかと言うと、業者にとって都合がいい指標であることが少しお分かりいただけたのではないかと思います。

ということで、安くて充実した良い家を建てるためにも、坪単価にはくれぐれも固執しないでくださいね。