BLOG

デザイン / 間取り 2020.07.21

陽当たりが良い土地こそ、すべきじゃないこと

 

おはようございます。

「シンプルノート 鳥取スタジオ」です。

梅雨前線の停滞が異例の長期化で、、不安なニュースが続く毎日…。

鳥取も雨の日が多くそれも重なり、なんだか気持ちもモヤモヤ…

気持ちのゴチャゴチャは家のゴチャゴチャに関係すると以前本で

読んだことも…。

この家の様にシンプルですっきりしたいですね。

さて今回はこの家に隠されている秘密にについてです。

 

この家は、最も日当たりが良いとされている

東南角地の土地に建つ家です。

 

しかし、ご覧いただければ分かるように、

この家の正面である南側には、

上から下まで伸びたスリット窓しかありません。

せっかく日がよく当たる方角なのに、です…

 

でも、たったこれだけの窓しかないにも関わらず家の中は驚くほど明るいです。

さらにその明るさは、

日の出から日の入りまでずっと安定的に続くため、

日中は電気をつける必要が一切ありません。

 

家づくりを検討している方、頭の中に ???浮かんでませんか?

日当たりが良い土地こそ、その南側の窓には常識的に大きな窓がある方が有効的だと思いますが…

そうではないこともあるのです。

 

では、説明していきますね。

この常識をくつがえすかのように、

南側に窓がたったこれだけしか(スリット型)ないにも関わらず、

なぜ、そんなに家が明るいのか?

そして、なぜその明るさが安定的に一日中続くのか?

について、

今回はお伝えしていきたいと思います。

 

吹抜けからの採光を有効に利用しているから

 

冒頭の外観写真をご覧いただくと

お分かりいただけますが、

この縦に延びたスリット窓を設置してある場所はあえて少し凹ませています。

 

この理由は、太陽高度が高く、

ほぼ真上から射し込んでくる夏の直射日光を、

出来るだけ室内に入れないようにするためです。

夏の直射日光が室内に入り過ぎると家の中が暑くなってしまいますからね。

 

他方、夏よりも太陽高度が低くなる冬には、

この吹抜けの窓から

たくさんの光が射し込んでくるので、

リビングダイニングキッチンの最北に位置する暗くてジメジメしてしまいがちなキッチンが、

朝から明るくて気持ちいい場所になります。

 

かつ、ダイニングにもたっぷりと眩いばかりの光が射し込んでくるので、

清々しい気分で朝食を食べられますしね。

そして、このスリット窓部分を凹ませている理由がもう1つ。

それは、太陽の光の採り込み方の工夫です。

 

このスリット窓は、

南面の一番東側に設置しているのですが、

これは朝から昼にかけての午前は直射日光を出来るだけ家の中に入れるようにし、

日差しが厳しくなる夕方にかけての午後は、直射日光ではなく、壁に反射した間接光を家の中に採り込むようにしてあるからです。

 

この窓の位置1つをとってみても、

設置する場所を間違えてしまうと日差しが厳しく日焼けの原因となってしまう

西からの直射日光を家の中に長時間採り込んでしまうことになるので、

窓の位置まで考えながら設計しているというわけです。

 

このように一日中、そして一年中安定して光を室内に採り込むことが出来れば、

後は、家の中の壁に反射した光が家全体に広がっていってくれます。

そして、家全体を優しく明るい光が包んでくれることになります。

 

反射する光を計算して、窓の位置を設計しているということですね。

そうすることで、最低限の数の窓で十分にもなり、外観もとてもシンプルにすることが出来ます。

 

ということで、

一般的によく言われる南側に大きな窓を設置せずとも、

家の中は驚くほど明るくなるという事実があることを、

知っていただけたらと思います。

 

先に言ったように知らず知らずの間に受け入れてしまっている

常識…

中々気づきにくいことは多いですが、

それに捕われ過ぎると、

せっかく日当たりが良い土地であっても

結果的に住みにくい家をつくってしまい、

後悔することもあるかもしれません。

そうならないように、、家づくりのときには、さまざまな専門的な意見を

聞くことも大切かと思います。

弊社は家づくりのご相談もですが、様々なご質問にもお答えします。

ぜひ弊社にお気軽におたずねくださいね。

 

 

それでは、、、