正しい資金計画をするために知っておくべきこと
“厚生年金の加入要件を満たしながら、
国民年金にしか入っていない労働者が
約156万人に上ることが、
厚生労働省の推計で分かった。
厚生年金に加入しないと将来の年金額は少なくなる。
平成29年の国民年金の加入者に対する調査で就業状況を元に推計した。”
先日、新聞記事にこのような内容が掲載されていたのですが、これは、企業側が従業員と折半して支払うことになる厚生年金の保険料負担を嫌がった結果、こういう状況になってしまっているということです。
そしてそのような企業が、なんと全国で約40万もあるということでした。
もちろん、厚生労働省も国税庁と連携し、加入指導を強化(2020年度から4年間を集中対策期間として設定)していくとのことですが、これまでも中々、改善が見られないようなので今後この年金問題はもっと深刻な問題になっていくのかもしれませんね…
おはようございます。
「シンプルノート 鳥取スタジオ」です。
この年金問題は、企業側の問題でもあるのですが、私たちにとっても、決して他人事ではないですよね。
というのも、国から支給される年金だけでは、充分な老後生活を送れないからです。
実際、国が発表したデータによると、65歳以降の夫婦にかかる最低生活費は、平均的な年収の夫と専業主婦の妻に支給される年金額を上回っているとのことでした。
具体的には、約22万円という年金額に対して、最低生活費は、約22.5万円かかるということでした。
しかも、この金額には、住宅ローンやアパートの家賃といった居住費や、旅行や趣味、子や孫に対する資金援助などのゆとり資金が入っていないと言われています。
それらまで加味し、65歳までに住宅ローンを完済していることを前提として、さらにおおよそ毎月13万円ほど必要になるということなんですよね。
それゆえ、今の私たちにとって大切なことは、厚生年金までかけておくことはもちろん、国から支給される公的年金だけじゃなく、上積み分として、自分自身で私的年金をかけていく必要があります。
若いうちから計画的にコツコツと、です。
もちろん、これは妻が主婦の場合ですので、各家庭で違ってきます。
毎年誕生月に自身の年金記録を記載した「ねんきん定期便」が日本年金機構より送られてきますよね。私も今一度、現在の加入歴や年金額の確認しようと思っています。
✔先のことまで考えた資金計画を!
家づくりのときは絶対に資金計画をしないといけないのですが、その際には、今の状況だけを考えるのではなく、もっと先のことまで考えなければいけません。
先にも言いましたが、私たちの将来は、国から支給される年金がなくなることはないとしても、確実に国から支給される年金は不足します。
だからこそ、余力が出来るように、無理のない返済計画でもって、家づくりの計画を立てなければいけませんよね。
老後資金の備えも、これを機にしっかりとしていこうということです。
例えば、私的年金の1つに個人型確定拠出年金のiDeCoがありますが、これは、会社員なら毎月23,000円を上限に加入することが出来る個人が自己負担でかけていく年金です。
因みに公務員であれば、毎月13,000円の上限です。
なぜ、これをご紹介したのか?というと、この掛け金は、全額所得控除の対象となるからです。
例えば、毎月23,000円をかけたとした場合、年間で276,000円が貯まるわけですが、もしあなたが納めている所得税の税率が10%としたら、年末調整で27,600円が返ってくることになります。
また、10%の住民税もその分安くなるから、さらに27,600円もの節税効果があるということになります。
つまり、年間で合わせて約55,000円もお金増えるということ(通常税金として引かれていたものが引かれない為という意味です)になるのですが、今の銀行や生命保険でこれだけお金が増えるということは絶対にあり得ないのです。
また、この年金は、預けたお金を投資信託でも運用することが出来るのですが、もし運用によって増えたお金があったとしても、増えた分に対して通常かかってくることになる約20%の税金もかかることもありません。
つまり、増えたら増えた分、丸ごと手元に残るということですね。
これが、このiDeCoの特徴です。
これは、1つの例ですが、これからの不確実な未来に備えるためには、誰もが自分自身で勉強し、ある程度お金に対する正しい知識をつけ、私的年金の運用も視野に入れ、お金を貯めていく必要があります。
つまり、家づくりの基本として、間違っても家を建てたことで、これから先が苦しくなるような資金計画だけはしていただきたくないと思っています。
それでは、、、