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デザイン 2020.12.08

ただ単に窓をなくしているわけじゃない

こんにちは。

「シンプルノート 鳥取スタジオ」です。

 

こちらの写真をご覧ください。

弊社のお家の多くは家の正面に窓がありません。

 

もっと細かく言うと、窓だけじゃなく水回りに必要な換気扇のカバーやエアコンの配管、そして雨樋といった部材なども一切正面にありません。

 

もちろん、それにはいくつか理由が存在するのですが、今回は2つの理由についてお伝えしていきますね。

まず、1つ目の理由は「明るさを十分に確保するため」です。

 

窓の役割は、光と風を家の中に採り込むことですが、とはいえ、正面に窓をたくさんつくったとしても、また、窓を大きくしたとしてもその分、たくさんの光が入ってくるわけではありません。

 

それは、外から家の中が丸見えになってしまうという理由から、その状態を防ぐために、カーテンをせざるを得なくなってしまうからです。

また、そうなると家の中が薄暗くなると同時に、風通しも悪くなってしまうのが実態です。

 

それゆえ、大きな窓を弊社の場合は、基本的には人目が気になりそうな場所にはつくらず、カーテンをしなくていい場所につくります。

 

結果、最小限の窓の数で光を家全体に満遍なく届けられます。

 

もちろん、窓のつくり方は、道路の方向や環境によって異なってくるので全部が全部こうだとは断言出来ないのですが、共通して言えることは光の採り方(窓のつくり方)は敷地に合わせて変えなければいけないということです。

 

続いて2つ目の理由は「防犯性を高くするため」です。

 

現在建てられているお家の多くは、窓を見ただけで間取りが分かってしまいます。

どこがリビングで、どこがキッチンで、どこが寝室や子ども部屋で、どこが水回りなのか…全てです。

 

また、間取りが分かってしまうということは、イコール夜になるとどこに誰が居るのかまでも具体的に分かってしまう可能性もありまよね。

 

それゆえ、窓を正面につくらないようにする、あるいは、つくらざるを得ない状況だとしても窓を見ただけで家の間取りが分からないように設計する必要があると窓について考えており、設計しています。

 

さらに、日当たりが良い土地の場合、2階のベランダで洗濯物を干しているお家が多いですが、人目にさらされた場所で洗濯物を干すのも決して防犯的に良いとは言えません。

 

衣類を見れば、家族構成だけじゃなく、どんな仕事をしているのかまで分かってしまう可能性が高いからです。

洗濯物は毎日のものですし、目に入れようとしなくても自然に目についてしまうということもありますよね。

 

それゆえ、防犯面も同時にしっかりと考えながら間取りをつくっています。

 

結果、プライバシーが担保された居心地のいい住まいを実現すると同時に安心に暮らすための高い防犯性も実現し、さらに生活感を消すことも出来るようになります。

そして何より美しい景観を維持しやすいと言う利点もあります。

 

今回は日々の暮らしをより充実させるためには、窓のつくり方に配慮することがいかに大切なことであるか、ということをお伝えさせて頂きました。

当たり前にある窓をどうやって充実したものに設計していくかということです。

 

そして、次回は、少し視点を変えたところから基本的に家の正面に窓をつくらない理由の続きをお伝えしようと思っています。

 

お楽しみに!(^^)!それでは、、、