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間取り 2021.01.22

耐震等級3を無理なく取得する秘訣

こんにちは。

「シンプルノート 鳥取スタジオ」です。

 

家づくりをお考えの方は、少し耳にされたことはあるかもしれませんが、建築物や土木構造物を設計する際に、それらの構造物が最低限度の耐震能力を持っていることを保証し、建築を許可する基準である、“耐震基準”というものがあります。

 

この耐震基準の最高等級は、数百年に一度起こる震度6〜7程度の地震の1.5倍の地震が起こったとしても倒壊や崩壊しないレベルである「耐震等級3」です。

 

そのため、より強い安心感を持ちたいとお考えであれば、この「耐震等級3」の取得をオススメするのですが、間取りに対する制約を減らしつつ、この基準をクリアするためにはバランスよく設計しなければいけません。

 

そして、その建築の方法として、弊社では「平屋」にすることをオススメしています。

 

というのも、2階建ての家は、強風や重量車両の通行による振動といった外部からの力を平屋に比べて受けやすいからです。

 

また、耐震等級3の構造計算をする際、壁量バランスが非常に大切となるのですが2階建の家は、以下のような理由からこのバランスが非常に悪くなってしまうからです。

やや詳しい話になりますが、一度知って頂くと参考になると思いますのでぜひお読みくださいね。

 

 

理由1:1階より2階の方が重くなってしまうから

 

一般的に2階建の家は、1階をパブリックスペースとして設計し、2階をプライベートスペースとして設計します。

 

となると、1階にはみんなが集う大空間のリビングダイニングキッチンを配置し、2階には家族みんなの部屋を配置するため、必然的に1階よりも2階の方が間仕切りが多くなってしまいます。

 

そして、その結果、2階には1階よりも遥かにたくさんの柱や壁が出来てしまうことになり、これは上からの荷重負担が大きくなってしまうのですが、次の理由2からこれが大きな負担となってしまいます。

 

 

理由2:南と北の壁のバランスが悪くなってしまうから

 

一般的な2階建住宅では、南に窓をたくさんつくり、かつ大きなサイズにする反面、北には窓をほとんどつくらず、つくったとしても小さなサイズの窓が中心となります。

 

南からは熱や光をたっぷり採り込みたいのに対し、北からは出来るだけ熱の逃げを減らしたいからですよね。

 

 

しかし、このようにしてしまうと、対局する南と北の壁のバランスが著しく悪くなってしまいます。

窓が多い南には壁が少なく、窓が少ない北には壁が多くなってしまうからです。

 

その上、一般的な2階建住宅でベランダのあるお家は、当たり前のように家の南に家から突き出して設計します。実はこれは、さらに南側に大きな負担をかけてしまうことになります。

 

これに加えて、日当たりがいい南の屋根を中心に太陽光発電まで載せてしまうと、さらなる負担をかけてしまうことになります。

 

 

地震に強く、住みやすく、使いやすい家のつくり方

 

こういった理由から、地震に強い家にするためにも、また、耐久性の高い家にするためにも「平屋」をベースとして考えていただくことをオススメします。

 

また、弊社がご提案させていただくことが多い“中庭がある家”を、耐震性が悪いと勘違いされている住宅会社の方もおられますが、これも完全に間違った認識です。

 

というのも、中庭をつくれば、安定的な明るさを中庭から確保出来るようになるため、一般的な2階建住宅のように外周に窓をたくさんつくる必要がなくなり、家の外周全てにバランスよく壁をつくることが出来るからです。

 

耐震等級3を取得することも大切ですが、そのためには基本的に地震に強いバランスのいい家をつくることがもっと大切なことでもあります。

 

そうすれば、間取りに対する制約を限りなく少なくすることが出来ますし、自由度たっぷりな開放感溢れる住まいをつくるコトが出来るということです。

中庭のあるお家、とても開放的ですし、お子さまのおられる方であれば、安心して楽しく過ごせますよね。

 

ということで、今回は弊社がおススメするお家は、「2階建て」ではなく「平屋」、ということをお伝えしました!

地震大国と呼ばれる日本。このような考え方を基本として家づくりを一緒にしていきますしょう。

 

それでは、、、!(^^)!